経緯
1月1日に発災した令和6年能登半島地震。滑川市は震度5弱の強い揺れに見舞われたが、幸いにも市内では甚大な被害は発生せず、会員企業・家族への直接的な影響は軽微であった。しかし、地震と同時に発令された大津波警報により、市内では混乱が生じた。元旦ということもあり、施設管理者が到着せず開錠されない避難所が複数箇所あり、窓ガラスを割って避難しなければならない施設もあった。また、多くの市民が自家用車にて一斉に避難を行なったことにより、踏切や高台付近では大渋滞が発生し、混乱が生じた。
近年、防災・減災にたいする啓発活動は高まりつつある。しかし、今回の震災では、予測不可能なことが連続し、防災にたいする備えの不十分さがあきらかになった。そこで、私たち滑川YEGは青年経済人として防災活動に取り組み、そこで得られた知見から行政に対して政策提言を行ってはどうかと考えた。具体的には、混乱の拠点となった防災施設を実際に使用し、市民の防災意識をたかめつつ、防災施設使用上の問題点を把握し、解決策を政策提言書に盛り込もうと構想した。
開催目的
上記の経緯に対して、以下の点を本事業の目的として掲げた。
- 講演会、災害車両の展示、防災施設宿泊体験会、避難食の炊き出し・試食会等を開催し、市民の防災意識を高めること。
- 避難拠点となる「防災施設」をYEG会員として自ら使用し、その問題点を把握すること。また、青年経済人として、防災に対してどのように取り組むべきかを考えること。
- この事業によって得られた知見と解決策を「政策提言」にまとめ、行政に提案すること。
なお、③については、事業終了後に政策提言担当委員会が中心となって提案書の素案を作成し、11月に行政(滑川市役所)に提出する予定である。
開催内容
本事業は3部構成により開催した。
第1部「防災イベント」
災害車両や防災グッズ展示、およびグッズの販売会を実施した。来場者に対して、防災の意識を高かめてもらうためのきっかけづくりを行なった。また能登に向けての寄せ書きを書いていただいた。
第2部「防災キャンプ」
一泊型の避難所宿泊体験を実施した。その中で防災講演会を開催し、災害発生時にとるべき行動について学んだ。また、防災すごろくなどのゲームも催し、子供でも防災について楽しく学ぶことができる機会を提供した。就寝においては、避難所が保管している「段ボールベッド」を実際に組み立て、避難スペースにて就寝した。
第3部「避難食試食会および備蓄倉庫見学会」
2日目の午前には備蓄倉庫の見学会を実施し、災害時にどのような物品を使用することができるのかを理解した。また、賞味期限切れ間近の避難食提供いただき、その試食会を実施した。
単会情報
- 単会名
- 滑川YEG
- 主催者名
- 滑川商工会議所青年部
- 事業ジャンル
- 政策提言
- 事業名称
- 体験型防災イベント&キャンプ
- 開催日時
- 令和6年8月24日(土)から25日(日)
- 開催場所
中滑川複合施設 メリカ
- 詳細URL
- http://namerikawa-yeg.com/?p=2522
- 単会会員数
(事業開催時) - 38人
- 事業参加会員数
- 23人
- 参加率
- 60.5%