令和6年度 城陽YEGの活動方針のひとつに、一年間をかけて、複数の事業をもって、商工会議所青年部の存在意義のひとつである提言(建議)活動を見つめ直す、学び体得するということを掲げました。
その背景としましては、平成30年度より提言活動を行う提言委員会を立ち上げ、隔年に城陽市に対して提言書を手渡すという活動を続けて参りましたが、提言委員会の中ではその意義や効果を継承してくることが出来ましたが、会全体への浸透、波及しているという段階へと昇華できていないことが会としての課題でもありました。年度を経るごとに、提言内容を中小企業の目線だけでなく、若者目線を取り入れたり、被雇用者の働き方の改善等を盛り込んだり、深化はしてきたところであります。
浸透、波及していない理由は明白でありました。提言(建議)活動の結実である提言書の説明、共有はしながらも、課題提起から解決策の模索、検証を経て提言案を導き出すというプロセスを会全体の事業として為してこなかったからであります。第一段階の事業として、委員会におきまして、我が街の課題を『都市部との情報の格差がヒト、モノ、カネの格差を生んでいく』と設定し、旬な情報の取り方を知り、青年経済人として広域的な視野を構築をするために、最先端の広域行政の方向性を知ろうという解決策の模索までを事業化しました。
従いまして、今回の事業目的を、
一連の提言(建議)活動を通じて、それぞれの会員が経営者としての人間力の一部(情報力、客観的な視野、論理構築)を高めることにより、城陽YEGと城陽市が更に有機的に結びつくパートナーになることを目指します。
とし、内容として、
「彼(取り巻く環境)を知り、己(自社)を知ることは自企業の持続可能性を高める」というテーマにおいて、広域行政の新しい方向性を知り、まちの課題発見から解決策を導くという手法を他市町の様々な事例から知る。その事例研究における中小企業の転換を自社に置き換えることによって、自企業を見詰めなおす機会を創出する。
構成としましては、
1部 勉強会 総務省職員による講義
総務省地域力創造グループ地域政策課
“「ローカル10,000プロジェクト」による地方創生と官民連携の新しい形に向かう中小企業の思考の転換とは”
をテーマに、地方創生と官民連携についての講義を実施しました。他市町の先進事例を基に、都市部と地方の情報格差が「ヒト・モノ・カネ」の格差を生む現状に対し、広域行政の方向性を知ることによる競争優位性を学びました。この講義を通じて、参加者は経営者として、広い視野を持つことの必要性を認識し、自企業の持続可能性を高めるためには、求められるニーズやウォンツ、時代に合わせて第二期創業、多角化、事業転換を常に模索し続ける、アクティブな事業体であらねばならないと結論付けました。
2部 懇親会
各会員との個別相談、将来予測に対するアドバイス等、忌憚ない意見交換会と歓談を実施。
当日の参加者は、別添のとおりですが、総務省、京都府の政策企画畑、城陽市においてはまちづくり、財政部局が一堂に会し、縦ではなく横展開をもたらすような忌憚ない質疑応答となりました。
また、将来の地域課題に関する予測と対応や、YEGメンバーそれぞれの経営課題についての具体的なアドバイスが提供され、今後の提言活動に向けたアイデアを共有する場となりました。
成果と今後の展望
提言(建議)活動を通じて、人間力の一部(情報力、客観的な視野、論理構築)を高めるという目的がに対して、事業後のアンケート結果では、『事例内での中小企業の転換は自企業や自身の事業を見つめ直す機会になったか』では、54.5%の方がそう思った。18.2%の方が強くそう思ったと合計で72.7%の方が事業を見つめ直す機会になったとお答え頂きました。これは目的を達成し、テーマである「彼(取り巻く環境)を知り、己(自社)を知ることは自企業の持続可能性を高める」ことを理解したと言えます。
また、普段経験しえない、省庁や都道府県広域振興局との繋がりを持つことにより、行政主体間、城陽YEGと城陽市がより有機的に結びつくための第一歩となる成果が確認されたと考えます。
(事業アンケート参照)
本年度の一連の提言(建議)活動を改めて、図解すると、
課題提起→解決策の模索→検証→解決策の確定→提言となります。
(令和6年度 城陽商工会議所青年部 行政交流委員会 事業構築 概略 参照)
また本事業の題材である「ローカル10000プロジェクト」の趣旨、要綱をもって、本事業から得られた知見や刺激が各会員の地域活性、地域貢献への関心が増大されることも一つの効果として期待するところであります。
いずれにいたしましても、多様な行政主体に対して、この題材をともに学ぼうという事業自体が提言していると言い換えることもできます。また我々が、団体として有機的に結びついていくためには更なる行政主体側からの信任を得る必要があります。
引き続き、2月に行われる城陽市との風会議等の事業において、これらをどう形作っていくかが肝要です。
単会情報
- 単会名
- 城陽YEG
- 主催者名
- 城陽商工会議所青年部
- 事業ジャンル
- 政策提言
- 事業名称
- 彼(取り巻く環境)を知り、己(自社)を知ることは自企業の持続可能性を高めるよ! ~提言(建議)活動を知ろう①~
- 開催日時
- 令和6年7月27日(土)18時00分~21時15分
- 開催場所
都ホテル京都八条 陽明殿
- 詳細URL
- https://www.soumu.go.jp/main_content/000954947.pdf
- 単会会員数
(事業開催時) - 66人
- 事業参加会員数
- 47人
- 参加率
- 71.21%